久しぶりに京都へ旅行に行ったので、美味しい会席料理を食べようと祇園にある『祇園にし』へ行ってきました。
『祇園にし』は京都日本料理の名店『とくを』で修行なさった店主の西さんが、2016年7月にオープンしたお店です。
『祇園にし』は関西テレビ『雨上がり食楽部』に紹介されたこともあるようで、まだ新しいお店ですが、グルメ通の人達や地元の芸妓さん達からすでに評判を集めているお店です。
どんな料理が食べられるのか、わくわくと期待に胸を膨らませながら訪れました。
Contents
祇園にしへ京都の会席料理を食べにいく
私が祇園にしさんを知ったのは、母がグルメサイトで発見したのがきっかけです。
「ここはいいお店な気がする!」とピンときた母が電話で予約してくれたのでした。
その際、祇園にしさんの応対が丁寧だったそうで「すごく感じが良かった」と言っていました。
予約したのは予定日の1週間くらい前だったと思います。
そして2017年10月某日、新幹線で京都へやってきた私と母は、観光前にお腹を満たそうと祇園にしさんを訪れました。
こちらが祇園にしさんです。
打ち水がしてある…!さすが京都の会席料理屋さんです。
※のれんが出ていないのは開店時間より早く到着しすぎた為です…
予約した12時になって店内へ入り、さっそくお料理をいただくことに。
店内は落ち着いていてお洒落な雰囲気。
広々としたオープンキッチンを眺めることができるカウンター席に案内してもらいました。
私は職人さんが調理している経過を見るのが好きなので、うれしい展開です。
カウンター席に着いて最初に目に入ったのは、キッチン奥に並べられた丹念に研がれたであろう包丁です。
まるでインテリアのように美しくて「包丁ってこんなに綺麗なんだな…」と見惚れてしまいました。
私達以外にもお客は続々と来店し、客層は女性(おそらく地元の奥様方)がほとんどでしたが男性もいっらしゃいました。
次々とやってくるお客を明るく笑顔で対応していたのは、気立てのいい美しい女将さんです。
「着物が似合ってるなぁ」と包丁の次は女将さんに見惚れてしまいます。
ご主人も親しみやすくて気さくな方でした。私の勝手な偏見で『日本料理の職人さんは無口で堅物、ちょっと話しかけにくい…』というイメージがあったのですが、そんなことは全くなく、とても優しい方でイメージが覆りました。
食事をする前から様々なことが素敵なので、ますます料理へ期待が膨らんだのでした。
祇園にしのランチ献立と感想
今回、予約しておいたのは5,000円のコースになります。
ランチには他にも10,000円がコースもあるようなのですが、リーズナブルなほうにしてみました。
撮影の許可をいただき写真を撮らせてもらったので、早速どんなお料理が出てきたのかご紹介します。
こちらは、すっぽんの茶わん蒸し。
出汁が絶妙にきいていて美味しいです。
すっぽんの肉も入っていました。結構、歯ごたえがあるので驚きです。
滅多に食べる機会のないすっぽんを、上品な茶わん蒸しで食べられてよかったです。
瀬戸内の鰹と気仙沼の鯖
舞台のような広々としたオープンキッチンで、ご主人が大きな鰹をあぶっていました。
その光景を見るのが楽しかったです。母と会話をやめて凝視してしまいました(笑
臭みのまったくない新鮮な鰹と鯖を堪能。あと器がすごく美しいです。欲しい…。
新銀杏のしんじょと、はも、まいたけの土瓶蒸し
銀杏が好物なので嬉しかったです。しんじょ、はも、まいたけの旨味がバランスとれています。
お出汁が美味しくてお茶のようにガブガブ飲んでしまいました。
この土瓶も最高にいいです。うーん欲しい…!
さわらの友禅焼き
実はさわらがあまり好きではないのですが、このさわらは臭みもなく身が柔らかくて美味しかったです。
さわらが美味しいのか焼き加減が絶妙なのか…どっちもでしょうね。
青々とした銀杏の葉の下にはイチジクの胡麻和えがあります。イチジク大好きなので丼ぶり一杯食べたかったです。
天然舞茸と穴子の揚げ出し
揚げ出しといえば豆腐か茄子しか思いつかない庶民な私ですが、ふんわりした穴子の揚げ出し美味しかったです。
舞茸も風味が豊かで、揚がっているのにしつこくありません。出汁もしょっぱすぎず薄すぎずちょうどいいです。
そして祇園にしさんは全部の器が最高に綺麗です…この辺りで確信に変わりました。
こちらはご覧のとおり大根や海老などを煮たお料理ですが、詳細な名称を失念しました…
優しい味付けが美味しすぎて、記憶が彼方へ飛んでいきましたね…
こんなに柔らかく、しかも型崩れなしに火を通すのはどおしたらいいのだろうと思いました。
すべての食材に味が染み込んでいました。
ヒラメの炊きこみご飯
会席料理は最後にご飯が出てくるんですよね。いつも大体お腹いっぱいで「最後に米が入るだろうか…」と思うのですが余裕で入りました。
お腹は、ほぼいっぱいになっていたはずなのですが、美味しいのでおかわりしちゃったのです。毎日食べたい!
ヒラメって淡泊なお魚だと思っていましたが、こうして炊き込みご飯にすると更に美味しくなるのだなと感服しました。
お米そのものも美味しかったですね。どこのお米か訊けばよかったです。炊き具合も◎!
ちなみに撮影時、撮影しやすいようにご主人が器を持ってくださったのです…ありがとうございました!!
祇園にしの料理に大満足、ディナーも予約したい!
炊き込みご飯もおかわりして、本当にお腹と心が満たされました。
そこへ運ばれてきたのが、お洒落なカップに注がれたコーヒー。
女将さんがお客に似合うカップをチョイスして選んでいるそうです。
なんて粋で素敵な計らいでしょう…こういうの嬉しくなりますね。
私が赤いワンピースを着ていたことから選んでくれたようです。
ちなみに母のはこちら。
モネの名画「日傘をさす女」です。
上品で素敵なカップだなぁと思ったら、エルメスのカップでした。
いくつも揃えてあるそうです。私も同じの欲しい!
やはり食器のひとつひとつにこだわりを持っていらっしゃいますね。
エルメスのカップに魅せられながら、飲みやすくて美味しいコーヒーを味わいました。
そして最後に出てきたのが……
和梨のシャーベット
これは「新甘泉」という鳥取の梨を使ったシャーベットなんだそうです。とびきり甘くて美味しくて感動しました。
永遠に食べ続けられそうな気がします…。
母は梨が苦手なのですが、これはすごく美味しい!と大興奮。鳥取まで買いに行こうかなと言いだすほどでした。
お料理も美味しかったけれど、〆も美味しくて満たされまくりです。
どれも素材の味を最大限に活かされているし、そうやって活かすことのできるご主人の腕前も素晴らしいと感じました。
余計なお世話かもしれませんが、本当に5,000円でいいのかしら…と思います。
今までは『京都で食事をすると値段が高くつくなぁ、ここはヨーロッパかい…?』と思うことが結構ありましたが、祇園にしさんはリーズナブルで美味しくて最高です。
母は「今日は昼しか予約してないけど、夜も夕飯を食べに来たい!」と無茶なことを言っていました。
それくらい祇園にしさんのファンになったということだと思います。
もちろん私も大ファンになりました。
味よし、接客よし、居心地よしの三拍子が揃っているお店は、私にとってとても貴重です。
今回はランチだったけれど、次回はぜひディナーの予約をとって、必ずまた食べにきたいなと思います。
祇園にしで京都の会席料理 粋なランチを食べたまとめ
どの情報でも良い点と悪い点の両方を正直に書いて紹介するというのが当サイトのポリシーなのですが、『祇園にし』さんに至っては悪い点というのが見つかりませんでした。
無理やり欲を言うとすれば『梨のシャーベットが美味しすぎる!もっとたくさん食べたかった!!』という心の叫びくらいかなと。ただのワガママですね…。
前述しましたが、味よし、接客よし、居心地よしの素晴らしい会席料理屋さんです。
私の中では文句なしの星5つ。
すでに充分なくらい美味しいですが、これからもっともっと美味しくなって、さらに磨きがかかるお店になる予感がしてなりません。
お陰様で京都旅行のいい思い出ができました。
あなたも京都へ訪れることがあれば、ぜひ『祇園にし』さんで美味しい日本料理を堪能してみてください。
和食がユネスコ無形文化遺産になったことを改めて納得できます。
★祇園にし
<住所>
京都府京都市東山区月見町21-2
<メニュー>
ランチ
5,000円コース、10,000円コース
ディナー
10,000円コース、15,000円コース
<営業時間>
ランチ 12:00~15:00 (最終入店13:30)
ディナー 18:00~23:00 (最終入店20:30)
<定休日>
月曜日 ※火曜日のランチ※月末の月曜日ディナーはお休み(ランチのみ営業)
<行き方>
・電車
京阪本線 祇園四条駅 徒歩8分くらい
阪急京都本線 河原町駅 徒歩10分くらい
・バス
京都駅のバスターミナル2番乗り場で86または206系統に乗車。
東山安井で下車。東山安井の交差点すぐ近く。バス停から徒歩3分くらい。
※平日・土日問わず2番乗り場に行列ができます。すぐに乗車できない場合もあるので余裕をもって京都駅を出発することをおすすめします。
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