壬生寺は新選組とゆかりがあることで有名ですが、普段はひっそりと静かなお寺です。
けれど毎年2月2日~4日に行われる壬生寺の節分会が開催される時は、とても多くの人達で賑わいます。
節分会で重要無形民俗文化財に指定されている『壬生狂言』が上演されることが、その理由のひとつと言えるでしょう。
そして『厄除け炮烙(ほうらく)奉納』も壬生寺の名物です。
本記事では『壬生狂言』の時間やあらすじ、『厄除け炮烙(ほうらく)奉納』について詳しくお伝えしています。
大護摩祈願やぜんざい接待についても記載していますので、あわせてチェックしてみてくださいね。
2019年2月2日(土)、3日(日)、4日(日)の3日間 9時~20時頃まで
壬生狂言公開 :2月2日(土)、3日(日)13時~20時まで
Contents
壬生寺 節分祭 2019 狂言の時間とあらすじは?
壬生寺では節分の時期限定で、壬生狂言を無料で公開しています。
もともと節分・春・秋の計三回開催されるのですが、春と秋は有料です。
また上演される演目も異なり、節分で公開されるのは壬生狂言30番の内の『節分』となります。
参詣者の厄除と開運を祈願し、この『節分』を1日に8回繰りかえし上演します。
壬生狂言ってそもそも何?
壬生狂言は正式には「壬生大念佛狂言」と言い、重要無形民俗文化財に指定されています。
京都の市民からは親しみを込めて「壬生さんのカンデンデン」と呼ばれています。
「カンデンデン」は、壬生狂言の上演中に鳴らされる鉦(鐘)と太鼓の音のことです。
心地のよい軽妙なリズムが特徴で、聞いているとしばらく耳から離れなくなるかも?
鎌倉時代、円覚上人が仏教の教えを人々に理解してもらえるように身ぶり手ぶりの無言劇(パントマイム)をやったことが壬生狂言の始まりとなっています。
演者が仮面を被り、台詞もないままにユニークな動きをして、仏の教えを説いてくれるのが壬生狂言です。
30ある演目のうち29まで、登場人物が仮面を被っているため「仮面劇」と呼ばれることもあります。
壬生狂言「節分」上演日時は?
狂言の上演時間は、2月3日(土)、3日(日)両日共に13時~20時まで、毎時0分に開演です。
13:00
14:00
15:00
16:00
17:00
18:00
19:00
20:00
上演時間は約40分で、入れ替え制となっています。
そして注意していただきたいのは撮影は禁止ということです。
写真はもちろん動画撮影もNGですのでご注意ください。
壬生狂言『節分』のあらすじは以下のとおりです。
鑑賞前にあらかじめ知っておくと、いざ狂言を見た時にわかりやすく、更に楽しむことができますよ。
節分の日に主人公である後家の女は、厄払いの男にその年の厄を払うまじないをかけてもらう。
厄払いを終えると、女のもとへ旅姿の鬼がやって来る。
女は仰天してその場から退散。
鬼は打ち出の小槌を使って人間の姿に化けると、再び女へ近づく。
女を喜ばせようと、鬼は打ち出の小槌で美しい着物を次々と出していく。
女はそれに感動して、宴を開いて鬼に酒をすすめる。
鬼はすすめられるがままに酒をたくさん飲み、やがて酔いつぶれてしまう。
女は鬼が酔いつぶれている隙に打ち出の小槌を奪い、鬼の着ていた着物まで剥ぎ取る。
女は相手をしていたのが鬼だと気づき、再び仰天。
女の悲鳴に鬼は驚いて目を覚ます。
鬼は何もかも奪われていることに激怒するが、女は鬼の嫌いな豆をまいて鬼を追い払う。
壬生寺 節分 2019 ほうらく(炮烙)奉納はいつどうやる?
壬生寺の節分会では『ほうらく奉納』という厄除け祈願が名物となっています。
ほうらく(炮烙)とは素焼のお皿のことです。
このお皿の表面に、厄除けしたい家族の名前と願い事を書いて納めるのが『ほうらく奉納』です。
この奉納したお皿がどうなるのかというと、春に行われる壬生狂言の演目『炮烙割』の上演中に舞台から落とされて割られます!
こうして自分のお皿が割られることで厄除け・開運となるのだそうです。
壬生狂言の小道具として使われるというのは、なんだか楽しいですね。
節分祭が開催されている2月2日~4日の3日間すべてで可能です。
期間中、節分会の開いている時間ならいつでも奉納できますよ。
壬生寺の境内には屋台がたくさん出ており、ほうらくの屋台も何軒か出ているのでそこで購入できます。
そこで名前を書いておくと後日まとめて寺へ奉納され、春の狂言上演中に割られるという流れになります。
お皿は1枚600円です。
ちなみに節分ではない時期でも、壬生寺の阿弥陀堂(入口を入ったら右にあります)で奉納することができますよ。
壬生寺 節分 2019 大護摩祈願やぜんざいにも注目!
壬生寺の節分では『壬生狂言』や『ほうらく奉納』以外にも、人気の行事があります。
それが『大護摩祈願』と『ぜんざい接待』です。
大護摩祈願は奉納された護摩木を焚いて厄除け開運を祈願することです。
聖護院の山伏さん達が法螺貝を吹きながら境内へやってきて護摩木を燃やします。
もうもうとした白くて大きな煙が、空へと昇っていく光景は迫力がありますよ。
行われるのは、2月2日(土)の14時です。時間は約60分程度です。
『招福ぜんざい無料接待』といい、1000名限定で甘くて美味しいぜんざいが無料で配られます。
日時は2月4日(月)10時からです。
ただ『ぜんざい接待』には大変人気で、毎年たくさん人が訪れるので1000人分が早々と配り終えてしまいます。
午後まで残っているということがまずないので、頑張って朝10時に並んで食べることをおすすめします。
『招福ぜんぜい』なので福を招きますよ。
壬生寺の節分祭2019 狂言の時間とあらすじは?ほうらく奉納も詳しく!まとめ
壬生狂言は、鑑賞できる機会が限られているため大変貴重です。
節分シーズンに京都を訪れたなら、ぜひ壬生狂言をご覧になってください。
ほうらく奉納もしたら、厄払いはばっちりですよ。
壬生寺の節分会では屋台もたくさん出ているので、美味しいものでお腹も心も満たせます。
2019年の2月は、賑やかで楽しい壬生寺の節分にどうぞお出かけください。